この記事はPokémon Past Generation Advent Calendar 2023 8日目の記事です。
adventar.org
時は遡ること6月
SOS乱数(メインRNGの方)成功しました pic.twitter.com/m45aEqDtXa
— サイファー (@e52301147) 2023年6月7日
ついにサイファーさんが不可能だと思われていた実機での仲間呼び(SOS)乱数を成功させました。すごい。
元々は海外で解析が進んでおり、改造した3dsを用いるかエミュなどで内部値を覗くことで乱数調整が可能な状況でしたが、総当たりを行うことでSOSシードの特定を行ったり、敵ポケモンの瞬きを観測して消費数の特定を行うことで実機のみでも乱数調整が可能なことが分かりました。
仕組み自体は確立できたものの、しかしながら乱数調整の手順が煩雑であったり、元となっている海外製のツールだけでは対応しづらい部分もあったので、サイファー氏からコードをお借りして、実機での乱数調整に特化したツールを作成したのでここで公開させていただきます。
drive.google.com
・既知のバグ
瞬きのfpsが正しくないことによる経過時間の微妙なズレ
SOSシード検索時の低呼び出し率(bcr3)に非対応
やる人がいるならいつか更新します
詳しいやり方は開拓者であるサイファー氏にまとめていただきました。読んでいただくと分かりますが、(6世代ほどじゃないけど)とても複雑です。
私の方でも簡単に補足しておきますが、まず言えることは、この乱数調整では色理想個体の捕獲がほぼ不可能に近い難易度になっています。
仲間呼びによる連鎖では4Vまでの生成が保証されるのになぜこのようなことが起こるのかというと、Vが自然発生した場合はそのVを含んで4Vまでが上限となるように再計算が発生するためです。つまり、本来連鎖による補正で通常の生成から「V-A-B-V-V-V」のようにHCDSがVの個体が生成されるところ、例えばBが自然発生でVになると、本来4つのVが生成されるところが3つになり、「V-A-V-C-V-V」のような置き換えが発生します。クソ野郎。
そのため、純粋な5V以上を狙う場合は連鎖の補正を抜きにした自然発生で5V以上の生成が起こるシードの厳選が必要になります。とても苦行です。
仲間呼び乱数における理想値としては、あえてSの個体値を落とす必要のあるポケモンや1か所がUで妥協するのが限界と言えます。マジでなんでこんな生成にしたのか謎なんだが。
私のツールでは例として以下のようなポケモンを育成しておくことを推奨します。
・PP管理用のオーロット
・連鎖および消費数特定用のドーブル
・最後の消費数調整用のドーブル
・シンクロかつ自身で眠り状態になれるポケモン
・(バフ用のドーブル)
・(デバフ用のドーブル)
最後の2匹は補助要員で、連鎖の安定化やゴーストタイプなどのみねうちが入らないポケモンに使います。
通常のポケモンの場合なら大抵この並びでいけると思いますが、反動技持ちであったり、目が見にくいポケモンの場合だと別に専用のポケモンを育成する必要があります。
今度こそ成功しました pic.twitter.com/Fr10R43XfM
— 空 (@kakerando) 2023年9月12日
このようにとても面倒な部類の乱数なので、昨今のバンクのサ終が迫っている中、どうしても欲しい個体がいる人くらいにしかおすすめできません。
明日の記事はFRLGメソッドズレ野生乱数についてだそうです。私も何度か挑戦したことはありますが、ただのメソッド4を狙うくらいなら簡単にできるので、個体の幅を広げられるのは魅力的ですね!